“せせらぎを包み込む”
3Dプリンターで全ての接合部を構成した小川のトンネルです。サークルパッキング理論を立体的に解く過程と、複雑なジョイントの製造が魅力でした。緩い木陰と青く光る夜を、大勢の人が楽しんでくれました。
“White Tube”
3D printing was used as a new technology for manufacturing these joints. It was fun to design it using a circle packing method out of curiosity and create joint shapes that were slightly different from one another.
The tube reflects blue lights at night and casts a dappled shadow as a piece of relief in Roppongi, Tokyo.
->> MIDTOWN SUMMER 2016 and 2017 [ASHIMIZU]
六本木・東京ミッドタウンでは、毎年足水(アシミズ)が行われています。
東屋のような、人々を包み込む境界のようなものがあれば、より一層夏の涼を感じられるのではないかと考えました。
夏だけの空間装置であり悪天候対応も考慮し、サークルだけで柔らかく包み込むような白いトンネルとしました。
屋根や壁が無いにも関わらず、内と外の行為が生まれる境界としての役割を果たし、昼間は憩いの場として、揺らぐライトアップを加えた夜は語らいの場として、連日大勢の人々に愛されました。
2016年2017年と2年間にわたり六本木の夏の風物詩の一つとなりました。
サークル同士の接合部を、3Dプリンター生成したジョイントで拘束してトンネルを形成しています。 幾何学の詰め込み計算にパッキングアルゴリズムがあり、特に円を詰め込む分野をサークルパッキングといいます。 この理論をBIM上で立体的に解くことに挑戦した作品です。直径の異なる市販のフラフープ2種類を組み合わせて、トンネルを形成するように空間配置します。 サークル同士には複雑な位置関係が発生します。 これを固定するためのジョイントの形状は正確には全数異なりますが、11種類にまで淘汰しました。 これを3Dプリンターで印刷し、実際の施工部材として採用しました。
数学理論、アルゴリズム、哲学、スパイ映画でしか使われないような次世代の仕組みも、生活の中で触れることで、親しみや共感が得られると思います。 日本では、伝統や匠の技に共感や価値を見出しがちですが、対極にあるBIMやデジタル・ファブリケーションにも魅力的な価値があると信じています。There are fewer relaxation spots in Roppongi, the heart of Tokyo; however Tokyo Midtown, a mixed-use landmark tower, has a garden and a stream for city people.
We put our feet in the water for relaxation and recovery from exhaustion.
The activity is called Ashiyu when you put your feet in hot water and Ashimizu when you put your feet in cool water.
Tokyo Midtown allows citizens to enjoy Ashimizu in the summertime.