睡眠の家

米国において睡眠医学の最先端を研究している『スタンフォード式 最高の睡眠』著者 西野精治教授が提唱する「良質な睡眠のための要素」について、要素を実現するための空間づくりを、建築設計・施工の分野から具現化及び仕様化しました。医療方法や医療機器利用にとどまらない、建築空間全体で研究結果を反映していく取り組みです。

良質な睡眠のための要素は大きく分けて6つあります。「色」「香り」「光」「温度湿度」「音」「換気」これら6つの要素は機械的な操作からのアクティブなアプローチと、建築構造/設計/施工から成るパッシブなアプローチの両方から取り組む必要があります。
そこで弊社では、例えば温度についての要素の一つ”室温が夏場24~26℃、冬場22~23℃が最適”に対し、断熱材の施工方法・断熱性の高いサッシの使用・寝室における寝具と窓、空調機の位置関係・朝日が寝室に差し込む方角、等を検討し、スマートスピーカーやアプリケーションを通したIoT家電による室温自動調整というアクティブなアプローチと共に必要なパッシブなルールを制定しました。 

加えて、本ルールを採用した仮想モデルハウスを3種のカラースキームに合わせて設計しました。このモデルハウスは、3Dのオンラインプラットフォームである『SketchFab』にアップロード。ユーザー側がスマートフォンなどからウェブブラウザで仮想空間を見学できます。

『SketchFab』は、特別なアプリケーションを必要とすることなく、オンラインアクセスが可能なため、グローバルな観点からでも、地方とのリモートワークの観点からも、3次元モデルや空間のイメージ共有に期待できます。Archicomplexでは、『SketchFab』を用いたコンサルテーションを幅広く行っています。